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国枝彩香『耳たぶの理由』(バンブーコミックス)

これ、表紙のイラストの子がめっちゃ可愛いんですけど…!!

ということで、国枝彩香さんの『耳たぶの理由』(竹書房/バンブーコミックス)を読みました!

耳たぶの理由 (バンブー・コミックス 麗人セレクション)
山口はタラシだ、多分生まれつきの。石川の知る限りこの1年で12人の女と付き合っている。同じ男とすれば憧れるかムカつくかの二者択一なのだが、石川は当然後者だ。その石川と山口になぜ、体の関係があるのかというと…!?クールなイケメンとおバカなカワイコチャンの素直になれずにすれ違う恋愛模様を描いた人気シリーズ他、読みきり1編を収録した待望の最新コミックス。

■CONTENTS■

耳たぶの理由/麗人2005 3月号
指先の媚薬/麗人2005 11月号
唇のてっぺん/麗人2006 7月号
つむじの真ん中/麗人2006 11月号
後ろ姿の夏の猫/麗人2006 9月号
あとがき/描き下ろし

-------------

初出を見たら、かなり前に麗人に掲載された作品なんですね。
なんで出版にこんな時間かかったんでしょう??

さて。

久しぶりにリビングのテーブルに堂々と置いておけるBLコミックを買いました。
この表紙は、どこからどう見ても少女マンガ。笑

この「表紙画像」が密林の予約画面に出たときから、すっごく気になってたんですよ!!

なんだ、このラブリーさは??
国枝さん、まさかの高校生モノ!?
バンブーなのに!?

と、商品説明読んでも大混乱。

なんの予備知識もないままに作品に取り組むのも、非常に新鮮でよいものです。笑

内容はクールだけど、ちょっとヘン●イ入ったイケメン君と、ちっちゃかわいくて負けん気の強い大学生同士の、すごくノーマルな王道BL

だけど、なんでか正統派になりきれない(汗)国枝テイストが大変美味し~い1冊でした!


【耳たぶの理由】【指先の媚薬】【唇のてっぺん】【つむじの真ん中】

同じ大学の山口と石川は、ひょんなことから体の関係になって1年あまり。
しかも、それはタラシの山口がふられた時だけの慰め役だった。
次々女の子にふられては、「慰めて」と誘ってくる山口を断れない石川だけど、それって単なる口実なんじゃ…?

* * *

なんだか、こう、とっても新鮮な読後感でした!
国枝さんらしいんだけど、やっぱり新境地というか。

もともと「美人受」を描かせたらかなりお上手だと思っていましたが(その性格はともかく。汗)、このカワイコちゃん設定な石川も相当なものだと思います。
あんまりトーン髪のキャラは得意じゃないのですけど、これは可愛いかった。笑

国枝さんのキャラはその生き生きとした豊かな表情と、勢いのある人物像が魅力。
さらにこの石川淳(いしかわ・じゅん)は「色白、リップなくとも赤い唇、すべすべほっぺ、細い顎、なめらかな喉」と山口が絶賛するカワイコちゃんぶりを発揮しております。

最初に勢いに流されて体の関係を持ってから(山口は確信犯だろうが)、互いにかけがえのない存在だと認め合うまでの「波乱万丈」を描き、男のプライドにこだわって回り道し、イライラしたり、ハラハラしたり、嫉妬して泣いたり、ホッとして笑ったり、と、実にボーイズラブらしい展開が楽しめる作品でした。

石川視点と山口視点のお話を交互に登場させてそれぞれの心理描写を巧みに描きつつ、麗人らしくヤルことも、きっちりヤらす。
このあたりの上手さはさすが国枝さん、と感心しきり。
なんでか、トイレでのXXシーンが多かったのが不思議でしたが。笑

お話が進むにつれて、最初はクールでミステリアスだった山口が、どんどんヘンタ…いえ、ナチュラルSになっていくところや、石川のお姉ちゃんをうまく話にからめてオトシたところも面白かったです!

これまで国枝さんは「シリアスとコメディの作風の落差が激しい作家さん」とのイメージがありましたが、ここら辺のバランスの取り方が安定したきた気がします。

ニマニマしつつ読み進め、最後はクスッと笑って、ページを閉じる。
そんな、ほんわかしたBLらしいBLを読みたい方に、ぜひおススメの作品です。


【後ろ姿の夏の猫】

サラリーマンの中津はある夏の日、一匹の黒猫を見かける。
その時に感じたデ・ジャヴは、高校の頃の思い出を蘇らせるが…。

* * *

ここに告白します。
私、国枝さんの描く目の色の薄いメガネリーマンが…
大好きなんです!叫

さらに、やつれてますって言うか、枯れてますって言うか…。
ネクタイやシャツがよれよれしていて、普段はビシッとセットしているだろう前髪が、パラリと落ちたりしていたら、これまた堪らないわけです。笑

そんな疲れた風貌のリーマンが見る“真夏の夜の夢”のような、ちょっと不思議なお話。
夢と現実を行ったり来たりしているような浮遊感と、それに対して地に足がしっかりと着いたラストの対比がよかったです。

でも。

今後まさかこの息子も交えた親●丼的な展開には…
なって欲しくはないかなぁ。汗


【あとがき】

これまで国枝さんが描いてきた「麗人」作品について語っています。
好きで描いてきたバンブーコミックスの作品が、世間の嗜好とはちょっとズレていると感じた国枝さん。

そこで弾き出したBLの王道として必要な設定は…

・カッコいい攻
・かわいい受
・とにかく攻が受をむやみに愛している
・当然 誰も死なない
・ハッピーエンド

だとあげており、中でも一番重要なのはおそらく「カッコいい攻」だと仰っています。

たしかにね!

でも、果たして山口はそれに該当するのか…な??汗

個人的には「とにかく攻が受をむやみに愛している」っていうのがドストライクです。
真っ正直ですみません。


それから、「ネコミミ」の定義?についても言及されていますが、私もそこんところちょっとよくわからないのであります…。

最近「耳付モノ」?にちょろっと手を出し始めて思ったのは、「ネコミミ」は人の耳はなくてネコの耳が1種類ついていて、「ケモミミ」っていうのはひとの耳+ネコ(もしくはイヌ)の耳の2種類がついてることなのかな~と…。

あれ?ちがう??汗
これ、正しい定義があったらぜひ教えてください~。


さて今回はこれまであり得なかった可愛い表紙に惹かれてドキドキしながら手を伸ばした作品でしたが、さすが期待は裏切らずに大変満足な内容でした!

国枝さんにはこれからもぜひ高校生モノとか、人外モノとか、新たな境地を探して、恐れずに挑戦していって欲しいです♪

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耳たぶの理由   国枝彩香
この作品、国枝さんの中で一番好きです。 雑誌掲載時ではなく今回コミックスで始めて読んだのですが、 私は国枝さんは、こういうド...

コメント

こんにちは~
国枝さんはどシリアスからドタバタコメディまで幅広く描ける作家さんだなぁと常々思っています。このコミックスとても楽しみにしてました。私はシリアスより、コメディの方が好きなんですよ~。だから今回は大当たりでした。
TBさせていただきます!
みっとさん、こんばんは♪
コメントありがとうございます~!
> 国枝さんはどシリアスからドタバタコメディまで幅広く描ける作家さんだなぁと常々思っています。
ほんと、国枝さんの間口は広いですよね~。
そして、みっとさんが記事に書いていらしたご意見に、すごく納得しちゃいました。笑
>私はシリアスより、コメディの方が好きなんですよ~。だから今回は大当たりでした。
私も、コメディの方が好きです~。クラウス艦長も嫌いじゃないですよ。笑
国枝さんは最近は青年誌なんかにも作品を描いてらっしゃいますけど、やっぱり1番味の出る「BLでコメディ」を沢山描いて欲しいですよね☆
またまたお邪魔です~
ベルバラをパロる人は一杯いらっしゃいましたけど
オル窓の方はあまり見た事がなかったので、それも好きな理由です!
国枝さん、ちょっと気になっていた作家さんです。カッコいい攻とかわいい受がやっぱり王道・・・いまでも?そうっか~。(遠い眼です)
でもハッピーエンドは大賛成です。王道とのズレを感じていらっしゃる作家さんなら私には合うかもですね。

私的に必要な設定ってなにかしら
 ・ 主要人物がトシくってる
 ・ ちょこっと笑えるところがある
 ・ 受の見た目がかわいくない(必須)

王道にもOPERAとかにもついていけない私は、また山田ユギさんを注文しました。平日にくるかなーと思ってたら、どうも土日に突中しそう。家族が寝静まるまで読めないのはつらいですねー。受け取るときにも注意しとかなきゃ。だってタイトル「やらしい昼下がり」ですものー。カバー下が好きなので選びました!
みっとさん、こんにちは♪
> ベルバラをパロる人は一杯いらっしゃいましたけど
> オル窓の方はあまり見た事がなかったので、それも好きな理由です!
たしかにそうですね!レースひらひらのインパクトはかなりのものでした。
どうみてもヤ●トだろ、という戦艦もたまらなかったです~。爆
こきちさん、こんにちは♪
>王道とのズレを感じていらっしゃる作家さんなら私には合うかもですね。
なんと言いますか国枝さんは明るい作品はギャグ満載で底抜けに明るいんですが、壮でない作品は救いようもなく「暗ッ!!」って感じなんですよ。汗
こきちさんには坂井久仁江さん名義(国枝さんの別称)で描いている『花盛りの庭』(去年文庫化されました)がおススメかもしれません。
以前ヤングユーに連載された作品で、BLではないのですけど、「父子3代」にわたるドロドロの愛憎が描かれてまして、そこに出てくるオッサンがかなりいい味出してますよ!
重くて暗いばかりでなく、救いもあって、不思議な読後感の作品です。この作品で私の国枝さんの評価は決定しました。ぜひ機会があったらチャレンジしてみて下さい!

> 私的に必要な設定ってなにかしら
>  ・ 主要人物がトシくってる
>  ・ ちょこっと笑えるところがある
>  ・ 受の見た目がかわいくない(必須)
うふふふ。さすがこきちさん、マニアック~。笑

私も「かわいい受」は実はどうでもよくて、「強くてキレイな受」が好きですね。
こきちさんの悟りにまで達するのは、まだしばらくかかりそうです。汗
いまだ「かっこいい攻」の支持が高いのは、ヘタレでも病んでても、「かっこいいなら仕方ないか」って読者が許容できるからじゃないですかねぇ?
>「やらしい昼下がり」
これは昨年CD化もしたのですよね~。さて、こきちさんのお眼鏡にかなうのでしょうか?期待してます~!
また長々とすみません
papicoさん  かっこいい攻、そうよねーかっこいいにこしたことありませんよねー。
私の短いBL歴で、ツボにはまったストーリーは・・・(本の整理を兼ねて書き出してみると)
ユギさん
「照る日曇る日」 理系男子風20代  弱っているかっこいい30代元上司
「とまどい」   妖精系30代漫画家  かっこいいアシスタント20代(の片思い)
「明烏」     かっこいいけど性格悪い20代  影のある飄々とした30代
     
西田さん
「天使のうた」   喪失感にひたひたの40代  奔放な美貌の30代  
「YOU GIVE」   仕事に厳しい50代  への思いを押し殺している30代
「影あるところに」 脳天気な優しい20代  孤独な優等生タイプの30代 
「見つめていたい」 捨てられない家庭を持つ40代  いちずなフリーター20代
「オレがいるから」 まっすぐな純粋な10代2人
「恋は近くてとおいけど」 普通ーの20代サラリーマン2人
「恋をしましょう」 遊び人40代  仕事人間の40代(もしかして50代かも)
「快楽の地」   かっこいい大人な性格の20代?  感情の動きがちょっと変な30代
「LIFE,LOVE」 かっこいい天使系20代  利己的な30代

うーん、やっぱりかっこいいというキーワードは少なめか。

papicoさんお勧めの「花盛りの庭」、今度チャンレンジしてみます。
→の情報によると西田さん新刊が出るみたいだから一緒に。(^^)
重たいけど読後感がすっきり、とか大好きなんで。
タイトルもうつくしー。
こきちさん、こんにちは♪
おお!素晴らしい作品メモリストですねッ!
なんか懐かしい作品名がずら~っと!読み返しのときの参考にさせて下さい!
読みっぱなしで、感動すら記憶とともにどんどん薄れていく私…。
こんなマメさが欲しいです~。

> うーん、やっぱりかっこいいというキーワードは少なめか。
ぷぷぷ。でも、やはリーマン率はお高いですよね~!西田さんは特に。汗

> →の情報によると西田さん新刊が出るみたいだから一緒に。(^^)
お気に召して頂けるとうれしいですが…。
でも、この情報→、新刊発売日知りたい作家さんを大勢登録しているのに、ヒットしたのがこれだけって全然アテにならないんですよね~。汗
でも、西田さんの新刊は楽しみです♪

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