HOME>[BLコミック]天禅桃子

天禅桃子「青空の澄んだ色は」 (ミリオンコミックス)

純愛」と書いて「ピュアラブ」とルビを振りたくなる。

ということで、天禅桃子さんの『青空の澄んだ色は』(大洋図書/ミリオンコミックス)を読みました!

青空の澄んだ色は (ミリオンコミックス)
―何があっても君を必ず守るよ―
教師を目指す杉浦秀は、講師として小学校に赴任する。
そこで、秀が小学校の時担任だった深田龍二と再会する。秀にとって、深田は憧れの人であり、心の支えだった。
再び会えたことに驚く秀だったが、昔の印象とは違う深田に戸惑いを感じる。
しかし、次第に深田への想いは形を変えていき・・・

■初出■
青空の澄んだ色は→CRAFT vol.28-29,31,33-34 2007
WAVE→描き下ろし

--------

表紙の鮮やかなブルーに惹かれて手に取りました。
こないだ出ていた『wonderful days?』(コアマガジン/ドラコミックス)は未読なのですが…。

多くの方が「前作よりよかった!」と絶賛していますね。
そして皆さん異口同音に「ピュア」な作品だと仰る。

たしかに、そのひと言に尽きるかと…。

出会いが小学生と新任教師っていうのが新鮮!!
BLにしてはXXシーンがほとんどなくて新鮮!!
年下教え子攻めでなくて新鮮!!
ムッサイヒゲオヤジが恋して小ぎれいになっちゃうのが新鮮!!

なんだかどこをとってもイチイチピュアフレッシュ!
恋するって素敵だな、と思わせてくれる1冊。
秋の夜長、心にじんわりと染み入るラブストーリーを読みたい方におススメです!


天禅桃子さんを知ったのは、『ラ・サタニカ』(ドラコミックス)でしたが、ヘタレワンコ攻めx鬼畜優等生眼鏡受けがなかなかによかった。
どの作品も表紙がとても素敵ですよね。

さて。

BLというものは“基本「古きよき少女マンガ」+「男性向けポ●ノマンガ」のいわば多ジャンルミックス型2次創作だ”と言ったのは黒娜さかきさんですが(『青春♂ソバット』(感想はこちら)でのアンケートプレゼントマンガより)、それで言うなら『青空の澄んだ色は』は、99%少女マンガの要素で成り立っている作品かと。

小5の時の担任だった深田の影響で、教師の道を選んだ杉浦秀(すぎうら・さかえ)は、講師として赴任した小学校でその深田と10数年ぶりの再会を果たします。

憧れていた深田に再び会えた喜び、かつてとは違ってしまった深田の仕事への姿勢に対する失望、けれど本質は変わらない深田に、同性ながら惹かれてゆくことへのとまどい…。
万事控えめで大人しい秀が、真っ赤になりながら深田と相対する様子がとてもほほえましい。

そして深田はというと、ある事件を堺に教職への情熱を失いかけながら、かつての教え子の秀が現れたことをきっかけに自分本来の姿を取り戻し、秀に対して教え子や同僚以上の感情を抱いていく…。

彼らそれぞれの気持ちの動きがとても丁寧に描かれるので、二人の恋心を追体験するような気になってしまいます。

新任の時に受け持った子達だけが使った「リュウ先生」という秀の呼びかけ。
深田にピアノを弾くようにねだり、演奏を聴き終えたあと自分の恋心を噛みしめるような秀の表情。
かつて子ども達に披露していたバック転を秀にねだられ、体育館で一人練習を重ね秀のために再び飛んでみせる深田。

胸キュンって、こういう感じね!と思わせる、素敵なシーンがたくさん散らばっています。
そう、これこそが少女マンガのセオリー♡

さらに、分別ある社会人同士がタブーを乗り越えて気持ちを通じ合わせる課程も、小さなエピソードを積み重ねていくことで無理なく描き出している。
あまりに浮世離れした展開じゃないのが、ぐっと心に食い込んでくる要素なのだと思います。

それにしても。

読んでいて自分が浄化されたような気持ちになるのは、どうしてなのかしら?汗
ガッツリエロいBLももちろんいいですが、たまにはこういう清清しい作品もアクセントにはもってこい。

あまりエロくないと言いつつも、深田のムッツリぶりはかなりいい感じですよ。
大人の男の色香もありますし。
ただ最終的にあまりに小ざっぱりと変身しすぎてしまったのが、不満と言えばちょっと不満…。
よれよれジャージ路線もいい味出してたのにぃ~。

あと、眼鏡の浅宮先生でも、なんか!なんか一つ欲しかった!!
つき合っている人はいるんでしょうか!?
これが気になって仕方ありません。笑

この記事のトラックバックURL

http://lovecomix.blog89.fc2.com/tb.php/297-db9f26f9

コメント

今日和 私も最近 天禅桃子さんのこの作品読み思わず「wonderful days」も読みました さわやかな作品で人が一人の人をそこまで一途に思えるものか改めてBLは純愛だと思ったのは私だけか・・?先生という職業はやはり特別なんだな~人の人生に影響力を色んな意味で与えてしまうとつくづく思うのでした。長々ごめんなさい。
ゆずはさん、こんばんは♪
ゆずはさんのコメント全然長くないですよ~!うちのブログは記事も長いので(汗)長文コメントも歓迎ですから♪
BLと言えば純愛だと私も思いますよ!それがボーイズラブの醍醐味というものかと。笑 
>人の人生に影響力を色んな意味で与えてしまう
確かにそうですよね~。だからこそ大勢の中のたった一人の教え子と出来てしまうところが運命的で、BLでも人気が高い「お題」なのでしょうね~。
papicoさんこんばんは  
すこし前お邪魔したこきちです。99%少女漫画要素・・・この作品を読んでいないのですが、なんだかとってもよくわかる表現ですね。うん。

しばらくまんがを買っていなくて、ちょっと切れてきてしまったのでさっき山田ユギさん「ピクニック」を注文してきました。どれを読もうか迷ったのですが、何冊か読んでて、前しつこく書いたように「照る日・・」が一番であれを超えるものにたぶん出会えないような気もしますので、そろそろ他の作家さんに移ろうかと、ヤマシタトモコさんの「明楽」も合わせて買いました。ヤマシタさんは「黒い羽」だけ読んだことがあって、面白いけど何回も読み返さないタイプだなと思ったのでそのままだったんですが、papicoさんレビューを読んで、もいっかいチャレンジです。オッサンが出てるならとりあえず好みに合致するような気もしまして・・・。

おっさんといっても三十代前半なんて私からしたらまだまだ若者ですが。いくらなんでも40代50代のBLというのはあまりにも少数派でなかなか見つけることはきっとできない(^^;  あ、そうそう「ピクニック」もなんとなくおっさんのニオイがしましたのでこれに決めたというわけです。

こんな私でも「青春ソバット」は気になっています。表紙が好きで。西田東さんの大変めずらしい十代作品「おれがいるから」も大好きですー。十代特有の感覚がうまく表現されている作品はとっても好きです。自分もその時代に連れて行ってもらえるかんじが。

2冊の到着が楽しみですが、やることいっぱいあるのにまんがが来てしまうと、私は何回も読み返しちゃって家事がたまってしまうんですよね。。
こきちさん、こんばんは!
またまたコメントをありがとうございます~♪
>「照る日・・」が一番であれを超えるものにたぶん出会えない…
こきちさんはいきなり大当たりを引いちゃいましたよね。オッサンを描かせたら西田さん、ユギさんが両横綱ですし。あとは…草間さかえさんがなかなかいいおっさんを描いているかと思います。
>「明楽」…papicoさんレビューを読んで、もいっかいチャレンジです。
まぁ!うれしいお言葉をありがとうございます~m(__)m
明楽もオッサンというには全然若いんですが。あれは長編ならではの面白さがあるので、短編集とはまたひと味違っておススメです。でもお目の高いこきちさんのお眼鏡にかなうか、ちょっとドキドキです~。
>「ピクニック」…おっさんのニオイ
さすが素晴らしい嗅覚です!爆 いい味出てるオッサンがおりますよ!きっとお読みいただければすぐおわかり頂けるかと~。ぜひ感想をお聞かせ願いたいです。
>三十代前半なんて私からしたらまだまだ若者
激しく同感です!お前が小1の時わたしゃ中1だよ、とか思って。でも10代のお嬢さんから見たら充分オッサン属性なのかと、無理に納得しております。
>自分もその時代に連れて行ってもらえるかんじ
良いですよね~。私も学園モノのよさには最近目覚めました。まだお読みでないなら中村明日美子さんの「同級生」が面白いですよ。(もうチェックされてたらすみません。)ナイスなオッサンもいます(若いけど)。明日美子さんの絵が苦手と仰る方が多いのですが、表紙に惑わされずにぜひ挑戦してみていただきたい1冊です。
>家事がたまってしまう…
いや、それ、私のこと!?みたいな。汗 まずBLコミックが紙袋に突っ込んであちこちにあるので、お友だちを呼べなくなりました。涼しくなったら多少処分しようと思っていたのに、読書がはかどってしまって蔵書が増え、ますます悪循環になっております。たはは~。
では、新規購入の2冊を存分にお楽しみくださいね!

コメントする

管理者にだけ表示を許可する

  Template Designed by めもらんだむ RSS

special thanks: web*citron, ARCHIMIXDW99 : aqua_3cpl Customized Version】


FC2Ad