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池田理代子「永遠のベルサイユのばら展」(日本橋三越/新館ギャラリー)

この作品でマンガに目覚め、リアルタイムでアニメを見、少女マンガの代名詞=「ベルばら」世代であるこの私が、この展覧会に行かずにいられようか。
いや、いられない。

ということで。

暑さでくじけそうになりましたが、日本橋三越新館7階ギャラリーで本日まで開催していた『池田理代子「永遠のベルサイユのばら展」』に、気力を奮い立たせて行って参りました~!

■池田理代子 「永遠のベルサイユのばら(La Rose de Versailles)展

ベルばら展ポスター
©池田理代子/集英社「ベルサイユのばら」

1972年から73年にかけて週刊マーガレットに連載され、少女漫画史を変える大ヒットとなった「ベルサイユのばら」。本展は、「ベルばら」35年の歴史の中でも初めてとなる大規模な原作原画の展示他、世代を超えて人気を博してきた「ベルばら」の魅力を多角的に紹介する展覧会です。

会場:日本橋三越新館7階ギャラリー
日時:2008年7月29日~8月3日まで

主催:朝日新聞社 
協力:池田理代子プロダクション・集英社・JTBパブリッシング・神戸ファッション美術館
衣裳協力:文化服装学院 企画制作:メイプル 施工:(株)デザインアートセンター

池田理代子「永遠のベルサイユのばら展」公式サイト
ベルばら展看板
ベルばら展記念撮影用看板ベルばら展グッズ
左:入り口看板
中:入り口に設置された「記念撮影用」(!)たて看板
右:「ベルばら展」グッズ 入浴剤から万華鏡まで!ファン心をくすぐるお楽しみが色々

○銀座新聞ニュース「日本橋三越でベルばら展

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息子のバスケの試合の応援をまたまたサボってまで、来てよかった…!!

1972年から1973年にかけて週刊「マーガレット」に連載され、大ヒットを記録した「ベルサイユのばら」。
1979年から1980年にかけてアニメ化され、同年実写での映画化も実現し、果ては1974年以来公演回数1500回を超えた宝塚においての代表的な演目にまでなった、空前絶後の少女マンガの名作です。
(『ベルサイユのばら』 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

その35年の歴史の中で初めてとなる大規模な原作原画の展示ともなれば、万障繰り合わせて行かなければ!!
そして、その価値は十二分にありました。

あんな名場面、こんな名場面が肉筆画で次々登場!

池田さんの手によるベタやホワイトの修正跡までもが生々しく、まさしくそこには「ベルばら」界の住人たちが活き活きと息づいておりました!

※思い入れがある作品なので、レポートが長文です。お時間のある時にお付き合い下さい。


もう35年経つのですね~。
ついこないだ30周年!と思っていたのに。汗

ともかく「名作とは何年経とうともその魅力は色褪せないものなのだ」と、心から実感した展覧会でした。

池田理代子さんがベルばらの連載をはじめたのは24歳のとき、というのはあまりにも有名なお話ですが、生の原稿を前にして、華麗な絵柄とドラマチックなストーリーは、その若さと情熱があってこそ成しえたものだったのだ…と、しみじみしてしまいました。

会場には圧倒的に女性が多く、その年代もファンであろうお母さんに連れられた小学校低学年のお嬢ちゃんから、私の母の世代(60代)くらいの方までと、大変幅広かったのが印象的です。

会話に耳をそばだてていると「マンガとアニメ」の違いもよくご存じないようなご婦人方もいらっしゃいましたが、皆さん声を揃えて「きれいね~。本当にきれいね~。」と何度も賞賛されていたところに、齢を重ねても枯れることのない乙女心を感じましたよ。

そんな「きれいな」生原稿は、描かれて30年以上経っているとは思えないほどの美しさ。
テープ跡や折れ跡が残る部分はありますが、シミもなく、とても保存状態がよかったことをうかがわせます。
瞳のキラキラを表現するホワイトが、とても繊細で、まさにキャラクターに命が吹き込まれているようです。
そして、丁寧に丁寧に塗られているベタに、池田さんのこの作品への愛情をひしひしと感じます。

特筆すべきは、通常原画展と言うとある特定のページだけを展示する場合が多いのに対し、この展覧会ではシーンごとに連続4枚~6枚の原稿を一つの額に納めて、まさに漫画を読む感覚で原画を見ることができる点でしょう。
それだけに、心に残る名場面を目の当たりにしての感動が、より深くなりました。


私が今回、直接見られて感動したシーンは…

・アントワネットとフェルゼン、オスカル、仮面舞踏会での3人の出会い。(皆ほっぺふっくらで可愛らしい♡ )
・ジェローデルの強引なキスシーンと「あなたはバラの花びらを食べるのですか?」の名台詞。(いけすかない優男だと思っていたが、実は物分りのいい大人の男だったということに後に気づいた)
・オスカルの一世一代の女装…いえ、ドレス姿。(伯爵夫人の設定だけに、フェルゼンに「マダム」と呼ばれてしまうオスカルが…ちょっと不憫)
・アンドレが「黒い騎士」になるべく、オスカルに髪を切られてコスプレ。
・さらにアンドレがベルナールの鞭により目を怪我。
・ジャルジェ将軍に剣を突きつけ、オスカルの助命を懇願するアンドレ。
・オスカルのアンドレへの執拗なほどの愛の確認と告白。
・続くバスチーユ進撃。(「この戦闘が終わったら結婚式だ」の台詞に涙腺が…)
・アンドレ、オスカルをかばって落命。(ここで思わず涙する人が私以外にもいた!!)
・続いてオスカルの絶命。
・革命後のアントワネットとフェルゼンの再会、そして逃亡劇。
・アントワネットの処刑シーン。(壮絶なまでに美しい…)

…とまあ、次から次へと感動の場面が続きます。
さすが展示作品300枚以上!

これら以外にも展示作品すべてにいちいち感動していましたが。

だけど、残念なことに少女マンガ初!の例のシーンの展示がなかった~~~ッ!!!
のが心残りです。ぐすん。

それから、実は大人になってからその良さが分かったアランの姿があまりなく、というかオスカルの絶命の場面だけだったのがとても残念。
あと、素晴らしい気品を漂わせながら薄命で涙を誘うルイ・ジョゼフ殿下のお姿が見たかったわ~。
でもこれはオスカルと一緒のカラーイラストが1点あったのが、とても嬉しかったです。

そのカラー原稿も多く展示されていましたが、手彩色(多分水彩?)とは思えないくらいに素晴らしく美しくて、しばしうっとり

単行本の表紙やイラスト集でお馴染みの原画が、今こうして目の前にあることがとても信じられず、幸せな気持ちになりました!

さて。

アンドレ、フェルゼン、アラン、ジェローデル、と多くのいい男が登場する「ベルばら」ですが、私は幼少の頃は全身から「王子さま」感をぷんぷんに漂わせていたフェルゼン派!でした。
(ただの貴族なんだけど、勝手に王子だと勘違いしていた…。)
でも現在は「優しさ」、その一点でオスカルの愛を勝ち得たアンドレが好きです。
(そして、アンドレの原稿の前には妙齢の方の人だかりがすごかった!!・・・気がする。笑)

ですから、オスカルがフェルゼンのために女装…いえ、ドレス姿で舞踏会に赴くシーンは、子ども心にも非常に胸がときめき、その苦しい恋の展開に「大人の恋愛とはこういうものなのか」、と心を痛めたものでした。

そして今回、そのオスカルの「一生に一度のドレス」が再現されると知って、これはなにがなんでも見なくては~!!と思ったのが、はるばる日本橋くんだりまで来たもう一つの目的でもありました。
(実は三越のHPにドレスの写真も載っていたんですが、行く前にはきちんと見ていなかった。汗)

そして、実際に仕立てられてたドレスを見ての最初の感想は…

「オスカル、でかい!!」
だって、身長178cm、ですもんね。笑

そして、オスカル本人の印象から言っても「シンプルですっきりしたドレス」のイメージだったので、想像以上に豪華絢爛でびっくりでした。

池田理代子さん曰く「このドレスはオスカルのウェディングドレスのイメージ」とのことで、純白の生地に金糸で豪華な刺繍が施されています。

カラーイラストでピンクに彩色されているのがありますが、あれは「影のつもりで色を加えただけ」らしく、イメージとしてはあくまで「白」だったようです。
以前何かの本で「あのドレスは水色」という記載を読んでから、私の脳内イメージではずっと「水色」だったので、白いドレスはちょっと不思議な感じがしました。
それと、ドレスの裾に透明のビーズや白い糸を使って幅広く施された「薔薇の刺繍」が、さらに印象を違ったものにしたかな~。

オスカルのドレス

←こちらがそのドレスの画像です。
一緒に孔雀の羽根の扇も再現されていたのは嬉しかった!
でも、このデザインもオスカルの輝く黄金の髪に金糸がよく似合って、その美貌もよく映えたことと思いますよ。



少女マンガファンのコミ友(マンガ友達)Yちゃんは、池田作品中では「オルフェウスの窓」が最高傑作だ!と主張します。
確かにその意見も尤もだし、いずれも甲乙つけがたい。
ですが、私はやはり「ベルばら」を№1に推したいのです。

華やかなフランス革命期を舞台に、アントワネットとオスカルという二人の女性の数奇な運命を描ききった「ベルばら」は、ただ夢見るだけの少女の姿ではなく、自ら運命を切り開いていった女性の姿を、はじめて少女たちに呈してくれた作品だと思うのです。

華麗にしてドラマチックなオスカルの運命は、ある意味ユリウスのそれを超えている、と思うのですがいかがでしょう?

今回、私に「少女マンガ」の醍醐味を教えてくれた「ベルばら」の生原稿に触れて、その思いをまた新たにしました。

これから順次全国を巡回するとのことなので、ファンは必見!
あなたも「ベルばら」の世界にどっぷり浸っていらして下さいね!

* * *

永遠の「ベルサイユのばら」
←今回レジのあまりの長蛇の列に購入を断念した「図録」。
と言っても、内容は原稿が載っているわけではなくて35周年記念本、という感じです。
歴史上存在する登場人物の肖像画が載っているのが興味深かったです。
付録のポップアップ「きらめきの宵」がすごく可愛いので、それだけ別売りだったらいいのに~、と正直思ってしまいました。汗

「永遠の「ベルサイユのばら」」(池田理代子プロダクション/JTBパブリッシング)
少女漫画「ベルサイユのばら」が連載開始されて、今年で35周年。若いあらたな読者層も増えており、本書は幅広いファン向けに300点余の名シーンの原画と周辺情報、制作秘話をおりまぜて、再度ストーリーを辿る。さらに原作のバックグラウンドとしてロココのファッションやジュエリー、お菓子、マリーアントワネット作曲の歌曲、フランス革命、ベルばら的フランスの旅など原作をより豊かに楽しむための話題が満載。特別編として、オスカルがその生涯でただ1度着て舞踏会に出たという幻のドレスを紹介し、文化服装学院のメーキングもあわせて掲載。「ベルサイユのばら」の世界を再現した珠玉のポップアップ「きらめきの宵」も豪華。


↓以下2点は30周年で発行された記念本。
カラーイラストがふんだんで見ていて楽しいので永久保存版です。
ベルサイユのばら その謎と真実 単行本
「ベルサイユのばら その謎と真実 池田理代子/監修」(JTBパブリッシング )

連載開始から30年、今なお色褪せない普遍の大作「ベルサイユのばら」。オスカル、アンドレ、マリー・アントワネットなど、登場人物のプロフィールやエピソードを解説し、華麗でドラマチックな原作の世界を解き明かす。


ベルサイユのばら大事典―連載開始30周年記念

「ベルサイユのばら大事典」(集英社)

少女漫画の歴史を変えた不朽の名作・ベルサイユのばら。30年間変わらないその魅力の全てを紹介! 雑誌掲載時の扉絵の再現・お宝グッズ・アニメ・宝塚等をふんだんにつめ込んだ新旧ファン待望の1冊。

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