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まんだ林檎『LOVE SONG』(バンブーコミックス)

キラキラ&ポップな高校生モノは、気持ちをうきうきさせてくれますね♪
近頃は、彼らのラブラブっぷりにうっふふふふ、とニヤつくことが多かったです。←キモい

そんな浮かれ気分の中でたまたま読んだ作品でしたが、「こんな高校生モノもあったのか!!」と冷や水を浴びた思いがしました…

それがまんだ林檎さんの『LOVE SONG』(竹書房/バンブーコミックス)です!

LOVE SONG

届かなくてもいい……
ただ聴いてほしいんです。


それぞれの人生があるからこそ、それぞれの恋がある…。
ラブストーリーの粋を超え、生きることの哀歓に真摯に想いを馳せる感動のヒューマン作品集!
(帯より抜粋)

もうあと少しで高校生活が終わる。僕たちは別々の道を歩み、僕はもどかしいウソの自分を捨て遠い場所へと向かう……だからこそ、この想いを君に伝えておきたい。僕と君が同じ空気を吸っているいまこの時、この場所で。せつないまでに狂おしい青春の思慕が胸をしめつける名作の呼び声高き表題作他、唯一無二のナチュラル&センシティブな魅力あふれる傑作5編を収録した、ファン待望の麗人セレクション第2弾!!

■CONTENTS■
LOVE SONG (麗人 2005年7月号)
あたらしい家族(麗人 2005年9月号)
あなたが幸せになれた日々の理(麗人 2006年1月号)
恋をせずにはいられない(2004年 麗人ドラマチック)
4度目の夏(麗人 2006年5月号)
あとがき(描き下ろし)

-----------

まんださんの漫画を読むたびに、その絵の上手さに驚嘆する。
いや、ほんとに。

私がはじめて読んだまんださんの作品は、『コンプレックス』(朝日ソノラマコミック文庫 全3巻)でした。
なんの予備知識もないままに読んだので、読み終えた時はもう涙、涙で大変でした。

それからまんださんの作品を見かけるたびに、少しずつ他の作品も読んでいたのですが、単純に笑えるコメディ作品の多い中、ひょんな短編ですごく胸を打つものがあったりする。

そして、どの作品にも共通するのが「人間臭さ」かと。

まんださんのちょっと昭和の香りを感じさせる(失礼?)あたたかい画風が、この作風にぴったりはまってるんですよね。

表紙の「学ラン」に惹かれて(汗)、これまた予備知識のないまま手に取ったこの短編集。
私にとっては、まさに“珠玉”の1冊になりました。


【LOVE SONG】

「俺ね 性同一性障害ってビョーキなんだけど、よろしくね」
高3の春 隣の席に座った「刀根勇治(とね・ゆうじ)」はそーゆった


しょっぱなからこんな台詞をかまされて、あとは一気に物語の世界に引きづりこまれました。

ジュリーの往年の名曲が実に上手く使われていて、我々世代にはある種ノスタルジーをも感じさせる演出が非常にツボでした。
そっか。
今の若者はジュリーの全盛期を知らないのね…。ふ。

このお話のラストをどう捉えるか。
それは人それぞれだろうと思うのですが、私にとっては少なくともバッドエンドではなかった。
ハッピーでもないけれど、アンハッピーでもない。
それは、彼らの「卒業写真」の笑顔が物語っている気がします。

これからの人生を「自分らしく生きるため」に、ありのままの自分を好きな人に捧げたかった刀根の、切ないまでの「女心」に胸が熱くなりました。

刀根は、「俺はそのまんまのお前の方がいいと思うよ」と言った波広の言葉を、ずっと胸に刻んで生きていくんだろうなぁ。
きっと幸せになって欲しいと、心から思いました。


【あたらしい家族】

ぼくも 覚悟を決めたんだ


BLを読んで、こんなに「母親」の気持ちに同調してしまった作品は今だかつてなかったです…。

まんださん、ずるい!
これは確信犯!!

「家」って、「家族のあり方」って何だろう。
BLを読んで、そんなことを考えさせらるなんて…。
さすが、『コンプレックス』を描いた方だけのことはあります。

つまらない意地を張って一人で生きていくよりも、互いを思いやる相手がいて、ふつうに、穏やかに毎日を暮らしていく方がいいに決まっている。

人生の幸せが何だったかなんて、最後に振り返って、はじめて気がつくことのような気がします。


【あなたが幸せになれた日々の理(ことわり)】

あの手に触れられると 心が震える
顔が近づくと まともに見れない
乾が好き
どうしようもないぐらい 好き
キスしたい
抱かれたい
愛されたい
必要とされたい


優しい風貌の東堂がその胸に抱いていた、ほとばしるような激情に圧倒されました。

「常に人より優れていないといけない。強くて優しくて礼儀のある人にならないといけない。」

幼い頃わが子を置いて出て行った母親のようにはならないようにと、祖父に厳しく躾けられて育てられた東堂。
外の世界で、せいいっぱい優等生を演じて来た彼が好きになってしまったのは、あろうことか剣道部の主将で友人の乾でした。

人から押し付けられる価値観と、自我の狭間で押しつぶされそうな東堂の本音を聞いたクラスメイトの中沢は、救いを求めてすがりつく東堂を、思わず抱いてしまいます。
だけどその後、東堂の心は壊れて散り散りになってしまいます。

ラストシーン。中沢の言葉を聞いた東堂の表情が印象的で、いつまでも胸に残ります。
偽らずに自分を受入れ、愛せる日が、きっと東堂に来ることを信じたい。
そして、そのとき隣にいるのは、中沢であって欲しいと思いました。


【恋をせずにはいられない】

おまえは あいつに似ている


この作品大好きだー!!

久々の自分ヒットでした。
明日美子さんの『同級生』並みによかった。←私としては

色んなしがらみにがんじがらめになっている中間管理職の益岡が、いつまでも童心を忘れない少年のような部下・鳥谷尾(とやお)を前にして、中学時代の友人・猿島(さしま)の面影を重ね、過ぎ去った青春の日々を思い返していきます。

大人になっても夢を持ち続ける鳥谷尾もアホ全開でいいですが、やっぱり益岡課長が最高です♪

社会人になっても本気で「鳥人間コンテスト」出場を目指す鳥谷尾と出会ったことで、同じく「オリンピックを目指す!」と豪語していた猿島と過ごした、たった数ヶ月間の水泳部の思い出がいよいよ輝きを増していきます。

輝く夏の太陽と、水しぶき。
ただ抜けるように青い空。

日常からちょっと視点をずらすだけで、それまで見えてこなかった何かが見えてくる。

きっと、根が真面目な益岡の気持ちをくすぐるのは、そういうずれた視点を持っている人間なのね。

中学時代の益岡があまりに可愛くて卒倒しそうになりました。
20年後の益岡のもつ風体も、なかなか愛すべきものがありますが。

そして、そんな益岡と鳥谷尾とのエレベーターでのXXシーンが、大変素晴らしい!です。
奥手そうに見えるのに、やるなぁ、マスベ!笑

さわやかに過去と今を振り切って、新たな世界に飛び立つ益岡課長!応援します!
いろんな表情を持つ34歳に、バンザイです!


【4度目の夏】

益岡の中学時代の友人、猿島の中学以降のお話です。
能天気な猿島は猿島で、大人になるまでにはいろいろあったということです。笑

わざわざ連絡を取り合うようなことをしなくても、いつも心のどこかにとどまっていて、機会があるごとに思い出される友人っていますよね。
短時間でも、しっかり築き上げられたものは、心のどこか奥深くできちんと繋がれているものなのかもしれません。

益岡の思いは、きっと猿島につながった。
そう思うと、ますます益岡が可愛くなりました。笑


【あとがき(描き下ろし)】

さて。
まんださんのあとがきは、必ず家族日記ではじまるので作品の感動の余韻に浸りたいという方は、しばらく時間をおいてからお読みになることをおすすめします~。

いや、家族もちの私には、こういったあとがきも感慨深いものがありますが、BLというファンタジーの世界を満喫した後にしては、妙に生々しい現実味があふれていますので。汗

でも、この作品の帯の文言を考えたA坂さんとのやりとりは絶妙です。
そうか、麗人の編集長さんは男性なんだ、と、そこに思い至らなかった自分に少なからず衝撃を受けました。

ともかく、この二人のタッグによって、この素晴らしい作品が世に送りだされたのね!
心からありがとう!
またぜひ感動をよろしくお願いします。


【2008/5/23追記】

ニコ動に『LOVE SONG』で刀根が熱唱する「ダーリング」を発見!
ジュリ~~~ッ!最高☆
改めて聴くと歌詞が染みますね。

あと、「TOKIO」もすごいです。
子ども心にインパクトあったなあ。

ジュリーの全盛期をご存じない方はぜひ彼の魅力にメロメロに酔ってください♪

「ダーリン」

「TOKIO」

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