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「活字倶楽部」2007秋号【特集“乙女と隠れ腐女子のための読書案内”】

先日、私の少女マンガの師匠Sさん(自宅リビングの本棚に2000冊もの少女マンガを蔵書されているのです!)に、久しぶりにお会いした時、開口一番にこの雑誌のことを教えて頂いた。
それが「活字倶楽部」(通称:かつくら)の【特集“乙女と隠れ腐女子のための読書案内”】。

活字倶楽部 2007年 12月号 [雑誌]

巻頭特集は、『乙女と隠れ腐女子のための読書案内』。
〈乙女〉のみなさまには女子のココロのツボにヒットする小説を。〈隠れ腐女子〉のみなさまには殿方の素敵な愛の物語を。慎み深い女子の魂に捧げる、ナナメ読み文学ガイド!
【荻原規子×三浦しをん】のスペシャル対談、腐女子がお仕事!な人たちによる座談会、【松野志保】【江森備】の特別インタビューの他、「108冊文学ガイド」をお届けします!


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「面白かったよ~!でも私は“乙女読み”だな♪」と教えてくださったSさんは子供の頃の物書きになりたいという夢をつい最近実現されて、昨年念願の作家デビューを果たした方。

そして、お嬢さんがお二人いて、上のお嬢さんは「BL作家になりたい」との夢のために、日々精進なさっているとのお話を以前伺っていたのです。
「私は女子高でJuneを読んでいたので、お嬢さんのお気持ちわかります」と話したことを、ずっと覚えていらしたようです。
もちろん、今でもガッツリ読んでいますとは隠しておりますが。


で、今号の「かつくら」の特集は「小説の楽しみかたはさまざま」あって、その中でも「特に、キャラクターに思い入れが強い読者」の読み方は「乙女読み」「腐女子読み」「BL読み」3パターンに分類できるとしています。

ほほう。
ならば私はどの分類に属するのだ??

そんな興味からはじめて手にした「かつくら」。
三浦しをんさんと萩原規子さんの対談が、とても面白かったです!



「かつくら」の定義する、「キャラに思い入れが強い、妄想型の読み方」とは以下の3つです。
そして、読者別にオススメ作品を提案しています。

1:「乙女読み」=男性(女性)キャラクターに理想の恋人像を見いだし、
作品世界に自分を入り込ませ、キャラクターとの恋愛を妄想する読みかた。

2:「腐女子読み」=作中には描かれていない男性キャラクター同士の恋愛関係、
もしくは限りなく恋愛に近い友情関係を妄想する読みかた。

3:「BL読み」=作品内で、はっきりと男性同士の恋愛関係を描いているBL
(ボーイズラブ)作品の愛読者

(「活字倶楽部」 07’ 秋号 P10より抜粋)

ふ~ん。
そうなんだ。

でも、待って。

「腐女子」って「男性同士のラブもの」が好きな女子全般のことを指す言葉であると理解していたんですが、この定義によると「やおい=二次創作」が好きな女子のことって意味になりませんか?

BL界に復帰して間もないため、ぜんぜん用語に詳しくない私ですが、自分の中での「やおい」というのは既に原作があって、そこに登場するキャラクター同士をカップリングしていちゃこらする作品を創作し、または読んで楽しむこと、だと思っていました。
対してBLは、いわゆる「オリジナル」で男性同士(ボーイに限らず)のラブものを楽しむ意味かと…。

あちゃー、この認識、もしかして全然間違っていたのかな~??汗
あれ?でも「BL読み」には「やおい同人誌」もこちらの仲間って書いてあるけど・・・。
この辺は複雑に重なっている部分…なのかしら。


そして、なんと言っても注目は「西の善き魔女」全4巻(中央公論新社)の作者・萩原規子さんと三浦しをんさんの対談!

現在、たまたまファンタジー好きの上司・Tさんから借りて、「西の善き魔女」を読んでいるところだったんで、本当にタイミングがよかったです。

Tさんがイチオシだとすすめてくれたこちら、表紙のイメージから「純ファンタジー」だと勝手に思い込み、借りたまま数ヶ月眠らせておいたのですが(Tさん、相変わらずすみません。汗)、「見た目重そうだけど、もとはライトノベルだから」とのひと言で、ようやく読み出したこの本。

読み出したらほんとに、面白い!!

西の善き魔女〈1〉旅立ちの巻


偏屈な天文学者ディー博士から母の形見の首飾りを渡されたとき、フィリエルの世界は一変した。退屈で平和な日々は去り、謀略のただ中に放り込まれたのだ…。97~00年刊ノベルズをハードカヴァー版全集としてリニューアル。




「西の善き魔女」シリーズには、主人公の女の子フィリエルの幼馴染として、天文学者の弟子のルーンというかなり個性的な男の子が出てくるのですが、この子がめちゃくちゃ「匂う」。

一見ぱっとしない容貌ながら、その実よく見ると灰色の目に黒髪で、濃い睫毛が影をおとすなかなかの美形の設定で、数学の天才。
幼い頃見世物小屋にいたところを救われて来た、めったなことでは笑わないへそまがりの無愛想者との設定。
悪の秘密結社に狙われた挙句、男色家の公爵に手篭めにされたり、赤髪の輝くような貴公子と恋仲の小説のモデルにされちゃったり、果ては女装までして女学校に潜入したり。

これは狙って匂わせているんだと思っていたんですが、対談を読むと、萩原さん自体は「まったくBLには興味がない」とのこと。
だとすると、単に物語のスパイスとして取り入れていたのかと、かえって驚いてしまいました。

だけど、分類的には「乙女読み」していることに気付く自分。
めちゃめちゃフィリエルに感情移入してますよ!!
作品によって変わるのか、たまたまこれがそうなのか、イマイチ判別がつきませんが。

また、萩原さんは今回のしをんさんとの対談にあたっては、事前に編集部から75冊ものBLコミックを「お題」として与えられて読んできたとのこと。
真面目な方ですね~!笑

それらを踏まえて、互いの映画や小説、BLコミックから少女マンガに至るまでの「萌え」を幅広く語って下さっていたのが大変興味深かったです。


あと、『座談会 腐女子がお仕事!な人々』では、ながくぼようこさん、金田淳子さん、山本文子さんという「腐女子のなかの腐女子」「プロ腐女子」の3人の語りが同年代(私よりはちょっと上かな?JUNE第一世代あたり??)として面白く読めました。

「腐女子年齢不問」というテーマでも語って下さって、なんだか心強い味方を得たような気がします。笑

それともう1つ!

私説三国志 天の華・地の風 完全版」(fukkan.com)復活を記念しての江守備さんのインタビューがまたよかった!

高校生の頃、リアルタイムでこの「天の華・地の風」を読んでいたので、(正直、「間の楔」よりもエロいと思っていた)復刊は嬉しいです。
実家にとってあった当時のJUNEは、実家の引っ越しのときに勝手に処分されてしまったので、また機会があったらいつか読みたいと思っていました。

日頃はBLコミックばかり読んでいますが、小説ももちろん好きなんです。
コミックの積読量が減ってきたら、小説にもぜひ手を広げて行きたいと思わせる特集でした!

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