[BLコミック]ヤマシタトモコ

  1. 2009/07/26 ヤマシタトモコ『ジュテーム、カフェ・ノワール』(Dariaコミックス)
  2. 2008/12/26 ヤマシタトモコ『薔薇の瞳は爆弾』(リブレ出版)
  3. 2008/11/26 ヤマシタトモコ『恋の話がしたい』(MARBLE COMICS)
  4. 2008/10/02 ヤマシタトモコ『イルミナシオン』(mellow mellow COMICS)
  5. 2008/01/25 ヤマシタトモコ『恋の心に黒い羽根』(東京漫画社/MARBLE COMICS)
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ヤマシタトモコ『ジュテーム、カフェ・ノワール』(Dariaコミックス)

まるでBLには見えない表紙が、夏休み中の我が家には嬉しかったです。

ということで、ヤマシタトモコさんの『ジュテーム、カフェ・ノワール』(Dariaコミックス)を読みました!

ジュテーム、カフェ・ノワール『好き』にもいろいろあるけれど――?!  
それは、「好き」から始まった。男に恋心を打ち明けた男。趣味の話に花を咲かせる男女。待ち合わせ相手の来ない女。とあるカフェに偶然集まった3組の客と、2人のバイトで織り成される、それぞれの小さなドラマ。軽妙でいて、時に切なく胸を打つ、ヤマシタトモコの世界が詰め込まれた、珠玉の作品集。表題作ほか、読み切り6作品と描き下ろしを収録!

■初出■

ラ・カンパネラ…Daria 2006 12月号
こいのじゅもんは…Daria 2008 4月号
サタデー・ボーイ・フェノミナン…Baby vol.5
魔法使いの弟子…Baby vol.7
cu,clum,come 食・喰・噛 …Baby vol.8
ワンス・アポン・ア・タイム・トーキョー …Baby vol.6
ジュテーム、カフェ・ノワール …Daria 2007 8月号
魔法使いので。…描き下ろし
ジュテーム、カフェ・アラ・クレム ~タムラの巻…描き下ろし
ジュテーム、カフェ・グラッセ ~髭の巻…描き下ろし
ラ。…描き下ろし
あとがき…描き下ろし

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数ヶ月前、書店で「月刊 flowers (フラワーズ) 2009年 04月号」の表紙にヤマシタさんの名前を見かけたとき。

正直、「マジで!?」ってヒキました。汗

でも、繊細な心理描写がうまいので、男女の恋愛マンガを描いたとしてもヒットする(死語)のかもと、無理やり納得してみたのですが…。

「フラ○ーズ」は草間さんの作品が載っていた時にも相当びっくりしたんですけど(店頭で「うそ!?」と叫んだ記憶が…)、はっきり言ってお二人が「フラ○ーズ」に描いているという事実に違和感がぬぐえず…。
作品はまったく読んでおりませんです。汗

小○館はいったい何を考えているのだろうか。
去年の年末に『BLコミック 恋する言葉。 Perfect Bible』を出した時に、その意図に気づくべきだったのか。

とまあ、それは一旦おいておいて。
ヤマシタさんの新刊です。

ヤマシタさん「Daria」に描いてらしたんですね。
知らなかったです。(たいていコミックス出るまで知らないのだが)

そして、なぜに「Baby」(ふゅーじょんぷろだくつ)の分と同時収録なのでしょう。

最近、ようやく『恋の心は黒い羽』のCDを聴いたのですが(遅ッ!)、聴きながらしみじみと思ったのは、ヤマシタさんの作品の面白さは会話にある、ということでした。
(いや、すみません。ホント今さらで…。)

絵がさっぱりしているせいか、マンガだとけっこうテンションが低めに思える台詞でも、実際声優さんが演じると「生々しい」ところが面白い。

そこに違和感を感じる方も多いかと思うのですが、私は立派な“会話劇”として、充分に楽しむことができました。

この作品も、巧みな「会話」が中心となって、様々な人間模様を織り成します。

もはやヤマシタ作品において「BLらしくない」と言うのは、ほめ言葉!
独特の空気感と台詞回しが、やっぱり好きだなあ、と思えた1冊です。

ヤマシタトモコ『薔薇の瞳は爆弾』(リブレ出版)

忘年会やら忘年会やらクリスマス会やらクリスマス会やら職場の大掃除やらで連日疲労困憊していて、サイン会の興奮が冷めないうちに更新したいと思っていながら、まんまと間が開いてしまいました…。
年末までカウントダウンがはじまって、あといくつ感想書けるかわかりませんが、とりあえずこれはあげておこう。

ということで、ヤマシタトモコさんの『薔薇の瞳は爆弾』(リブレ出版)を読みました~!

薔薇の瞳は爆弾 (ビーボーイコミックス)
趣味の悪いゲイ・見津田は王子様系(美形・爽やか・紳士)の蓮水から告白されてしまう。そんなバカな! <表題作> 想い人の残り香のせいで、切なくてたまらない。「好きだ」と告白してしまったから、あの人はもうこの部屋には来ないだろうか?<ラブる。> 重いテーマの読み切りを含め、それぞれの「その後」描き下ろし付き読みきり集!

■初出■
the turquoise morning/b-BOY Phoenix ⑫(’08年5月)掲載
さようならのお時間です。/MAGAZINE BExBOY(’08年5月号)掲載
ラブる。/MAGAZINE BExBOY(’08年3月号)掲載
浮気者!/BE・BOY GOLD(’08年6月号)掲載
薔薇の瞳は爆弾/BE・BOY GOLD(’08年2月号)掲載
嗚呼ボーイフレンド/BE・BOY GOLD(’08年4月号)掲載
絶望の庭/BE・BOY GOLD(’08年10月号)掲載
欲望の庭/描き下ろし
曲者!/描き下ろし
GoGoボーイフレンド/描き下ろし
Postscript/描き下ろし

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ヤマシタさんほど新刊が出るたびに話題になる作家さんもいない気がします。
しかも、各レヴューを見ていると「よかった!」と「ダメだった!」が両極端に混在…。

これはどういうことなのか?

それだけ注目を浴びていることは間違いないので、クリエイターとしては歓迎すべきことなのでしょうが。

とりあえずこの本のカバー折り返しで、ヤマシタさんが「B型」だったことが判明し、同じ血液型の人間として、これまでこの作風をあまり違和感なく受入れて来たことに対する理由を見つけた気がしました。(普段はほとんど血液型を気にするタイプではないのですが。)

「作家性が強い」「描きワケがイマイチ」など色んなことを言われているヤマシタ作品ですが、私にとっては本が出たらとにかく買う。そして読む。
その価値のある作家さんには違いないです。

もはや、「好き嫌いに関わらずこの人の作品だったらすべて読む」と位置づけているよしながふみさんと同等。笑

今回も「おバカテイスト」と「いかにも的な根暗BL」のふり幅が非常に幅広く、読者が翻弄される1冊だった…気がしないでもありませんが、読み手の「感性」に訴える短編集であったコトは否めませんでした!

ヤマシタトモコ『恋の話がしたい』(MARBLE COMICS)

これは、あとからじんわり来ますよ。

と言うことで、ヤマシタトモコさんの『恋の話がしたい』(東京漫画社/MARBLE COMICS)を読みました!

恋の話がしたい
―不器用で純粋、もどかしくて甘い―
言うつもりのなかった「好き」
受け入れられると思わなかった「自分」
考えもしなかった「関係」
好きな相手と付き合うのが、こんなにも怖くて幸せなんて知らなかった—。戸惑いながらもひたむきな恋愛を描いたシリーズ連作に短編2本と書き下ろしを収録。

■CONTENTS■
dialogue.1/BGM VOL.4(2008.02)
dialogue.2/BGM VOL.5(2008.04)
dialogue.3/BGM VOL.6(2008.06)
dialogue.last/BGM VOL.7(2008.08)
Re:hello/ライバルカタログ(2008.01)
フェブラリー・メッセンジャー/職業カタログ(2008.03)
スパンク・スワンク!/リーマンカタログ(2008.05)
昔の話はしたくない/描き下ろし
間取りの話がしたい/描き下ろし
Re:hello/描き下ろし

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今作もヤマシタ節が炸裂!でしたね。

相変わらず描かれた手のラインが放つエロスがよいです。
そして5冊目ともなれば、もう受け攻めをルックスで取り違えることはなかった。笑

で、表紙が…
これは最近の流行りなのでしょうか?

吉田秋生さんの『海街diary』もこんな雰囲気ですね。
BLでは神楽坂はん子さんの『駅から5分』が近いかな。『恋の話がしたい』はさらに遠景ですが…。

「一見BLじゃないっぽい!」っていう作戦!?←でもなんで?

前作『イルミナシオン』(感想はこちら)のレヴューがけっこう辛口なものが多く、ヤマシタさんの作風にあまり抵抗のない私には不思議な位だったのですが、それに比べてこちらはかなりの高評価のようです。
正直、私にはそのあたりの違いがイマイチわからないという、なんとも心もとない感じですが。汗

ただ、今作は比較的ヤマシタさんの伝えたいことが、わかりやすく表現されてた気がします。
淡々と過ぎる日常の中で繰り広げられる、一人ひとりの感情のやり取りが、実に切実だったり、時に情熱的だったりで、彼らの「誰かを恋する気持ち」に思わず引き込まれてしまいます。

「恋愛」って相手があってこそなんだ。
そんな当たり前のことがなんだか身に染みた1冊でした。

ヤマシタトモコ『イルミナシオン』(mellow mellow COMICS)

ヤマシタさんの4冊目のコミックス。
あれ?まだそんなもん!?

と言うことで、ちょっと時間をあけてしまいましたが、ヤマシタトモコさんの『イルミナシオン』(宙出版/mellow mellow COMICS)を読みました!

イルミナシオン (mellow mellow COMICS) (mellow mellow COMICS)
―愛を乞う男たちの物語―
公務員の幹田はホモでもないのに男に恋心を抱いている。
女たらしの幼なじみ小矢に。
恋心を隠して友達づきあいを続けることに限界を感じ始めた幹田は、居酒屋で出会ったゲイの州戸と一夜を共にする。
一度きりの関係のはずが、再び州戸は幹田の前に現れ、幹田の日常は壊れてゆく・・・。
表題作シリーズ他、短編4作、さらに描き下ろし後日談を収録した、最新作品集。

■CONTENTS■
イルミナシオン scene1…『メロメロVOL.1』2007年3月 宙出版
イルミナシオン scene2…『メロメロVOL.2』2007年6月 宙出版
イルミナシオン scene3…『メロメロVOL.3』2007年9月 宙出版
ラブとかいうらしい…『メロメロVOL.4』2008年1月 宙出版
ばらといばらとばらばらのばらん…『メロメロVOL.5』2008年3月 宙出版
あの人のこと…『メロメロVOL.6』2008年5月 宙出版
神の名は夜…『DANDAN VOL.1』2005 メディアミックス
separation?セパレシオン?…描き下ろし
きみはばらよりうつくしい。…描き下ろし
NOBADY BUT GOD KNOWS…描き下ろし
あとがき

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コミックス発売記念に横浜の書店で開催されたサイン会には、うっかり夏ボケで行きそびれました…。
だからということではないのですが、買ってから読むまでに大分長いこと放置しちゃってたり、記事も書きかけでしばらく放置しちゃってたり…。
で、今さらなわけです。わー、ごめんなさい!汗

と、それはともかく。

タイトルの「イルミナシオン」。
語感からいってフランス語には違いない。
綴りは“illumination”だ。
英語ではイルミネーション?じゃあ照明???

ということで、20年ぶりに学生の頃使っていたプチ・ロワイヤル仏和辞典を引っ張り出してみる。
まだ捨ててなかったことに驚き。(正直もう一生使うことはないと思っていた。)

【illumination[名](女)】
1.照明;イルミネーション
2.ひらめき、霊感、天啓
3.[神学]天啓 (古)洗礼
4.『イリュミナシオン』ランボーの詩集の題名

・・・。
となると意味合い的に1番近いのは2、なのかな~と。

なんだかもうどれをとってもヤマシタ的な作品が、今回もテンコ盛りな1冊でした!     

ヤマシタトモコ『恋の心に黒い羽根』(東京漫画社/MARBLE COMICS)

才能って、あるところにはあるんだな~。

というわけで、ヤマシタトモコさんの『恋の心に黒い羽根 』(東京漫画社/MARBLE COMICS)を読みました!

恋の心に黒い羽

君に罵られたい、蹴られたい、好かれたい。
ドMの二神は同僚の中頭に恋心を抱いている。好きという純粋な気持ちと、それを覆う汚れた性癖。交錯する感情の狭間で引き出される二神の本心とは…。
表題作ほか、日常から生まれるドラマチックな瞬間を綴った6編のラブストーリー集。描き下ろしでは掲載当初描ききれなかったそれぞれのエピソードを収録!ファン必携の1冊!


■CONTENTS■
ベイビー,ハートに釘/2007.5『BGM Vol.1』
イッツ マイ チョコレート!/2007.7『兄弟カタログ』
悪党の歯/2007.9『不良-ワル-カタログ』
恋の心に黒い羽/2007.10『BGM Vol.2』
その火をこえてこい/2007.11『青春カタログ』
FOOL 4 U/2007.12『BGM Vol.3』
フォトジェニック/描き下ろし
SHORTS CUTS/描き下ろし
悪童の歯/描き下ろし
ONE 4 FOOL,FOOL 4 ONE./描き下ろし

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初出を見て、またこの精密機械のようなお仕事ぶりと、各作品の完成度の高さに唸ってしまった・・・。
才能って、あるところにはあるんだな~。←2回目

さて。

いずれの作品も“アンソロジー”(一つのテーマに添った読みきり書き下ろしの漫画を集めて単行本としたもの)の『BGM(Boys Guys Mens)』と『カタログシリーズ』に掲載されたものですね。
だから、各作品に当然『お題』があります。
でも、ヤマシタさんの場合はこれが一筋縄ではいきません。

例えば「イッツ マイ チョコレート!」。
これは『兄弟カタログ』に掲載です。

テーマが『兄弟』なんだから、BLにおいてのスタンダードは「義兄弟」とか「近親●姦」とか「幼い頃に生き別れになった兄と弟が…」(by「めぐり逢い…COSMO」)とかのお話を想像しちゃうものではないですか!?

え?そんなので今さら誰も萌えないって??
マジで??マジですか???


高校生、リーマン、ヤクザ、パティシエ、デリヘルボーイ…
さまざまな年代、さまざまな職種の彼らの日常に息づく『恋物語』に惹き付けられます。

早く先が読みたい。
だけど、ページをめくるのが何だか怖い。
鋭い。
だけど、やわらかい。

そんな複雑な魅力を持った作品集。
さあ、あなたもヤマシタさんの才能に酔って下さい。

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